有限会社アクラ

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60年の時を経たリノベ
2024.03.28

こんにちは、現在古民家リノベーション中のアクラです。

春の日差しも感じてくるころになり

気持ち良い時期となりました。

さて、この日は解体作業の終盤でした。

昭和時代の住宅建築は

当然ですが、自然材料がそのほとんどで

木材・竹・土壁・藁・石などなど

ほとんどが天然材料です。

現場では思った以上に材木が乾燥状態で

朽ちた部分が少ないため、

当時の大工さんの仕事の良さを感じます。

当時の仕事を見ていきながら

内部の壁に何か古めかしいものを発見したので

よく見てみると、、、。

かなり古い岡山の地元紙、山陽新聞が

紙張りされていました!

岡山の天気情報や、広告・映画情報などなど

なかなか面白いなとみていると

『東京オリンピック』の文字が。

昭和の東京五輪は1964年 内容はその前と予測できるため約60年前の新聞であることが想像できます。

60年もの間、木材・竹・土・紙・藁などなど

屋外ならばとっくに姿形が分からなくなっている材料たちが、今もこうして現存するのは、雨風をしっかり防いできたことと

住んでいた方が丁寧に家を使われてきたことを

感じざるを得ません。

使われた家が、持ち主が変わり

さらに永く使えるよう

アイディアを絞らねばなと痛感します。

アクラの仕事はまだまだ続きます。

使い心地をイメージしながら

内部デザインへ移行していきます!

革製品のように
2024.03.22

こんにちは、アクラです。

リノベーション工事を一件終盤を終えて

ほっと一息という本日です。

建築工事の材料選定の中で

質感を持った材料を選定したいなと思っていますが、

その材料が『革製品のような』味のある使用感が

出たらいいな~と思います。

例えばドアなどは、毎日使う道具ですから

どうしても取っ手まわりは黒ずんできますし、

時にはキズも入ったりします。

床材や、手洗いスペース、キッチンまわりや

スイッチ周りなど

生活するとどうしても

経年的な『色褪せ』がついてきます。

実はそうした『使用感』が出るのが

通常の『製品』なわけですが

極力自然な材料を使うと

汚れも傷も『馴染んで』くれます。

反面、樹脂のものや既製品のものだと

キレイすぎて、汚れが

不自然に浮き上がってきます。

自然な風合いや経年変化が表現され

づらいのがその理由です。

私たちが日ごろ『いい質感だな~』と感じる製品たちの多くは

ほとんど天然のものであり

自然の状態か、手作り

そして、拭いたり、掃除したりしながら

経年の変化が徐々に美しさを増したものだと思います。

『古民家』や『田舎の家』が

なぜか懐かしく、使用感たっぷりでも

落ち着く空間に感じるのは、

工業製品がほとんどなく天然材料ばかり。

それらを大事に使ってきた使用感。

それらはまったく不自然さがない状態です。

常にキレイ という よく考えたら不自然な世界から

少し目線を変えてみると

お気に入りの革製品のような

家づくりができるかもしれませんね。

厳しくなる建築基準法と、進む現場たち
2024.03.15

こんにちは、アクラです。

花粉症の方には厳しい時期となってきましたが

そんなことはお構いなしに

梅の花がきれいに咲いているのをよく見ます。

次は桜が咲くのが楽しみになってきました。

本日、住宅関連の構造と省エネ性が

2025年4月から厳格化されるにあたり

講習会に参加してきました。

住宅を扱う私たちとしても

十分な知識をより深めなければと思います。

さて、そんな知識の向上に時間を割いている間にも

アクラの現場は進行中です!

岡山市内の某所でのリノベーション工事がスタート

徐々に解体を行いながら、慎重に構造部分と

改修部分との見極めを行っています。

見違える空間づくりのためにも

現場観察が非常に大切なタイミングです。

また、倉敷の某事務所では

玄関周りのおさまり検討。

大工さん・板金工事の方と

重要な場所の加工検討など

打合せを行います。

職人さんの腕の見せ所と、設計者の

意図も載せながら、打合せです。

今までにしたことが無いデザインこそ

慎重かつ、物理的な劣化も見据えた

工事計画が必要です。

さてさて、出来上がりをどうぞ楽しみにしていてくださいね!

工事はどんどん進んでいきます!

安藤忠雄氏の講演会。近つ飛鳥美術館にて
2024.03.05

こんにちは、アクラです。

先日、3月2日土曜日に

大阪の近つ飛鳥美術館にて、開館30周年記念

安藤忠雄氏の講演会に参加して

きました。

テーマは『人生100年 元気よく生きる』

御年82歳の巨匠は、大病をされたにも

かかわらず元気あるテーマと

講演の内容に

しっかりと刺激を受けてきました。

私たちも規模は違えど

同じ『建築』という仕事で切磋琢磨している人間として

戦うフィールドは違いますが

現代の建築が抱える問題や

建築を使う方に対して

私たち提供する側の考え方は

今後の日本・岡山へ大きく

影響してきます。

※近接してあった安藤建築『大阪府立狭山池博物館』も見学。

安藤忠雄氏から発せられるキーワードの中にあったのは

『必死で取り組む』『青春を生きる』『日本だけでなく世界に目を向ける』

『地球人としてのものの考え方』

などなど、建築を通してこみ上げる

純粋な情熱でした。

私たちアクラも

静かなる情熱に薪をくべて

岡山での建物づくりをされる

お客様に美しく意味ある背景を

描いていかねばと感じました。

プロとしての仕事を

今後も磨いていきたいと思います。

夕食を楽しめる『背景』づくり
2024.02.28

こんにちは、本日も絶賛リノベーション中のアクラです。

工事中の居住スペースも

徐々に器具関係が取付けられてきています。

よく住宅雑誌やインスタグラムで

映え写真が掲載されていますが

実は私たち建築の仕事は

映えの『背景』を作るのが仕事だと考えています。

では、『映え』の主役は誰かと言えば、家族や人・家具・彩りのある食卓に並ぶ 料理だったり お皿だったりするのですが、

『映え』のためには、建築は引き立て役である必要があります。

故に、できるだけシンプルで、素材感が優しく、プレーンである方が

色や柄・模様がある 人物やその周辺のデザインが際立ってくると考えています。

ファッションでいえば、白いワイシャツ、リネンシャツなどの

シンプルで質の高いものがそれにあたるかなと考えています。

ハッとする雰囲気のある人や、空間は

ごちゃごちゃしておらず、

雑然とした中に

シンプルで、整ったものが

実は映えるのではないかと

アクラは考えています。

シンプルにするためには

『付けない選択』が一番難しいので

厳選するむずかしさを

日頃痛感しています。

さてさて、このカウンターでどんなお酒と食事が並び

どんな会話を交わすのか?

グリーンと素敵な家具や絵画・音楽の流れる場所にしながら

夕方からのひと時が、彩りあるものになるべく

背景づくりに、悩みながら楽しみだとも思ったりしています。

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