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【外でもない、中でもない】
2018.10.23

西沢立衛という建築家をご存知でしょうか。

 

アメリカの財団によるプリツカー賞をはじめ
日本やスウェーデン、イタリアの賞など、数々の受賞歴を持つ人物です。

 

このあたりでは瀬戸内海にある豊島美術館
が彼の代表作の一つです。

 

豊島美術館の内部は床も壁も天井も滑らかにひと続きになっていて
区切りがなく繭のようで、
屋根にはぽっかりと穴が開いていて雨も風も吹きこんでくる。


本来、外界からの風雨をしのぐべき屋根にその用を持たせず
自然との一体感に重きをおいているのです。

 

少し前のこと。
そんな自由な発想を旨とする西沢氏の講演会へ行ってきました。

 


国内外で高い評価を受ける数々の作品を生み出してきた
西沢氏の話には、感銘をうけるばかり。
どれも興味深いテーマでしたが、なかでも
「屋外でもなく屋内でもない空間」についての話題が心に残りました。

 

 

例として挙がったのが、
奈良の名刹、唐招提寺の雄大な「のき」。
唐招提寺の屋根から延びるのきはとても大きくゆったりと庭を覆い、
その下にできる空間が、家の外と中をゆるやかに区切っています。

 

そこは、風が通る屋外の心地よさと
雨を防いでくれる屋根の下という屋内の安心感を
備え持っているように感じました。

 

家づくりにおいても、屋外でもなく屋内でもない
「外にいるような心地よさと家の中にいるような安心感」を
両立した空間があれば素敵だなと感じました。

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