2024.05.28
こんにちはアクラです。
本日は台風が関東に近づいていることもあり、雨脚が強い日となっています。
家を持たれている人はもちろんですが、建築中は工事をする者として
雨・風は常に気になる自然現象の一つです。
建物を見ると、ほとんど水平・垂直のように見えますが、
実は雨を流す『水勾配~みずこうばい~』という、緩い傾きを外部空間の水平面では計画をしていきます。
遠目に見ると、まったく傾いていないように見える階段や、タイルデッキ・土間コンクリートなども
よく見ると、かすかに傾きを加えて、水が溜まらないようにしています。
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また、一見邪険にされてしまいがちな雨ですが、当然ながら 植物たちにとっては
恵みの雨ですし、畑を持たれている人ならわかりますが、必要な『雨』なわけです。
草抜きを面倒なため、昨今では 土で仕上げる庭というものが少なくなり、コンクリート舗装や、アスファルト、人工芝などなどに代替されがちです。
上記で説目した『水勾配』を気にせず、グランド計画を考えられる 土の仕上げや、砂利・石・天然芝などは、メンテナンスに若干のひと手間はあるものの、長きにわたって 雨を静かに受け止めてくれる大切な役割を持っています。
案外、寝ている間の雨音というのは、屋根だけに限らず 庭をたたきつける雨音なども気になるもので
そうした『雨』が織りなす 様々なメリットデメリットを巧みに操れるようになれたら
建築の上級者なのかなと 常日頃感じています。
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そのほかにも
必ずといっていいほど 必要とされると思われがちな『雨樋』をあえて無くすことで、
しずくを愛でるような設計ができれば、私たちとしては なかなか味わい深い建物ができるのではないかな~ とひそかにニンマリしてしまうのです。