有限会社アクラ

BLOG & NEWS

Scroll
【今年も一年お世話になりました】有限会社アクラ
2024.12.29

今年も残すところあと数日となりました。

本年は多くの方と素敵な出会いを頂き、良きお仕事に携わらせて頂いた事に本当に感謝です。

小さな工務店ですが、手作りの仕事に試行錯誤し、また学びも多き一年でした。

クライアントと、それぞれに異なる立地条件や建築へのアプローチが何通りもあるわけですが、心地よく、落ち着く空間づくりへの感性と表現を求められている気がしています。

2025年、歳月を重ねるごとに味わいが深まる良き仕事に向けて 楽しみながら切磋琢磨したいと思います。

来年も、どうぞよろしくお願い致します。

良いお年をお迎えください!

———-・・・・・—–

 自然と緑に包まれる手作りの家
 有限会社アクラ

 〒703-8233 岡山県岡山市中区高屋 187-4 エトワール高屋ビル 1F
 TEL: 086-230-1277 

 ホームページはこちら
 https://www.acra-a.com

 公式ブログはこちら
 https://www.acra-a.com/news/

 Instagramはこちら
 https://www.instagram.com/acra_home/

—–・・・・・———-・・・

水を意識した建物づくり
2024.05.28

こんにちはアクラです。

本日は台風が関東に近づいていることもあり、雨脚が強い日となっています。

家を持たれている人はもちろんですが、建築中は工事をする者として

雨・風は常に気になる自然現象の一つです。

建物を見ると、ほとんど水平・垂直のように見えますが、

実は雨を流す『水勾配~みずこうばい~』という、緩い傾きを外部空間の水平面では計画をしていきます。

遠目に見ると、まったく傾いていないように見える階段や、タイルデッキ・土間コンクリートなども

よく見ると、かすかに傾きを加えて、水が溜まらないようにしています。

また、一見邪険にされてしまいがちな雨ですが、当然ながら 植物たちにとっては

恵みの雨ですし、畑を持たれている人ならわかりますが、必要な『雨』なわけです。

草抜きを面倒なため、昨今では 土で仕上げる庭というものが少なくなり、コンクリート舗装や、アスファルト、人工芝などなどに代替されがちです。

上記で説目した『水勾配』を気にせず、グランド計画を考えられる 土の仕上げや、砂利・石・天然芝などは、メンテナンスに若干のひと手間はあるものの、長きにわたって 雨を静かに受け止めてくれる大切な役割を持っています。

案外、寝ている間の雨音というのは、屋根だけに限らず 庭をたたきつける雨音なども気になるもので

そうした『雨』が織りなす 様々なメリットデメリットを巧みに操れるようになれたら

建築の上級者なのかなと 常日頃感じています。

そのほかにも

必ずといっていいほど 必要とされると思われがちな『雨樋』をあえて無くすことで、

しずくを愛でるような設計ができれば、私たちとしては なかなか味わい深い建物ができるのではないかな~ とひそかにニンマリしてしまうのです。

60年の時を経たリノベ
2024.03.28

こんにちは、現在古民家リノベーション中のアクラです。

春の日差しも感じてくるころになり

気持ち良い時期となりました。

さて、この日は解体作業の終盤でした。

昭和時代の住宅建築は

当然ですが、自然材料がそのほとんどで

木材・竹・土壁・藁・石などなど

ほとんどが天然材料です。

現場では思った以上に材木が乾燥状態で

朽ちた部分が少ないため、

当時の大工さんの仕事の良さを感じます。

当時の仕事を見ていきながら

内部の壁に何か古めかしいものを発見したので

よく見てみると、、、。

かなり古い岡山の地元紙、山陽新聞が

紙張りされていました!

岡山の天気情報や、広告・映画情報などなど

なかなか面白いなとみていると

『東京オリンピック』の文字が。

昭和の東京五輪は1964年 内容はその前と予測できるため約60年前の新聞であることが想像できます。

60年もの間、木材・竹・土・紙・藁などなど

屋外ならばとっくに姿形が分からなくなっている材料たちが、今もこうして現存するのは、雨風をしっかり防いできたことと

住んでいた方が丁寧に家を使われてきたことを

感じざるを得ません。

使われた家が、持ち主が変わり

さらに永く使えるよう

アイディアを絞らねばなと痛感します。

アクラの仕事はまだまだ続きます。

使い心地をイメージしながら

内部デザインへ移行していきます!

革製品のように
2024.03.22

こんにちは、アクラです。

リノベーション工事を一件終盤を終えて

ほっと一息という本日です。

建築工事の材料選定の中で

質感を持った材料を選定したいなと思っていますが、

その材料が『革製品のような』味のある使用感が

出たらいいな~と思います。

例えばドアなどは、毎日使う道具ですから

どうしても取っ手まわりは黒ずんできますし、

時にはキズも入ったりします。

床材や、手洗いスペース、キッチンまわりや

スイッチ周りなど

生活するとどうしても

経年的な『色褪せ』がついてきます。

実はそうした『使用感』が出るのが

通常の『製品』なわけですが

極力自然な材料を使うと

汚れも傷も『馴染んで』くれます。

反面、樹脂のものや既製品のものだと

キレイすぎて、汚れが

不自然に浮き上がってきます。

自然な風合いや経年変化が表現され

づらいのがその理由です。

私たちが日ごろ『いい質感だな~』と感じる製品たちの多くは

ほとんど天然のものであり

自然の状態か、手作り

そして、拭いたり、掃除したりしながら

経年の変化が徐々に美しさを増したものだと思います。

『古民家』や『田舎の家』が

なぜか懐かしく、使用感たっぷりでも

落ち着く空間に感じるのは、

工業製品がほとんどなく天然材料ばかり。

それらを大事に使ってきた使用感。

それらはまったく不自然さがない状態です。

常にキレイ という よく考えたら不自然な世界から

少し目線を変えてみると

お気に入りの革製品のような

家づくりができるかもしれませんね。

ARCHIVES