有限会社アクラ

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先人からの手紙
2024.07.31

こんにちは、アクラです。

この7月下旬から

新たな古民家の工事に着手しています。

暑さが真っ盛りですが

一つ一つ、内部を解体していくと

純粋な和室空間から、巨大なスペースが姿を現してきました。

先人たちも

まさかリノベーションされるとは考えていなかったと思いますが(笑)

足元から見上げた際の

小屋組の梁材たちが

無言のメッセージを送ってきます。

これらは同じ仕事をしていた

先人たちが残した手紙のようです。

重い本畳をはぐると

半世紀近い時を経た

材木が姿を見せます。

釘と墨と規則正しい板目

軒の小屋組を丁寧に見せた

庭を愛でる縁側の景色たち。

挑戦状にも、難解な謎解きのようにも、感じながら

令和のこの時代に

『私たちの仕事をどう新しく生かしてくれるかな?』と言われているように感じます。

日本家屋は1000年以上の歴史をかけて、アップデートされてきた工法です。

現代建築とは、歴史の経過具合が異なります。

それが故に、令和の時代以降にも先人からの仕事をつなげるように、、、、合わせてアップデートを求められているように思うのです。

新しく、奇抜なデザインを表現する建築とは異なり

彼らの時代と、私たちの現代を

根気よく対話していく事がキーになりそうです。

解体作業を進めながら

先人からの手紙を読み解き

温故知新を紡ぐための

悩みはしばらく続きそうです(笑)

60年の時を経たリノベ
2024.03.28

こんにちは、現在古民家リノベーション中のアクラです。

春の日差しも感じてくるころになり

気持ち良い時期となりました。

さて、この日は解体作業の終盤でした。

昭和時代の住宅建築は

当然ですが、自然材料がそのほとんどで

木材・竹・土壁・藁・石などなど

ほとんどが天然材料です。

現場では思った以上に材木が乾燥状態で

朽ちた部分が少ないため、

当時の大工さんの仕事の良さを感じます。

当時の仕事を見ていきながら

内部の壁に何か古めかしいものを発見したので

よく見てみると、、、。

かなり古い岡山の地元紙、山陽新聞が

紙張りされていました!

岡山の天気情報や、広告・映画情報などなど

なかなか面白いなとみていると

『東京オリンピック』の文字が。

昭和の東京五輪は1964年 内容はその前と予測できるため約60年前の新聞であることが想像できます。

60年もの間、木材・竹・土・紙・藁などなど

屋外ならばとっくに姿形が分からなくなっている材料たちが、今もこうして現存するのは、雨風をしっかり防いできたことと

住んでいた方が丁寧に家を使われてきたことを

感じざるを得ません。

使われた家が、持ち主が変わり

さらに永く使えるよう

アイディアを絞らねばなと痛感します。

アクラの仕事はまだまだ続きます。

使い心地をイメージしながら

内部デザインへ移行していきます!

厳しくなる建築基準法と、進む現場たち
2024.03.15

こんにちは、アクラです。

花粉症の方には厳しい時期となってきましたが

そんなことはお構いなしに

梅の花がきれいに咲いているのをよく見ます。

次は桜が咲くのが楽しみになってきました。

本日、住宅関連の構造と省エネ性が

2025年4月から厳格化されるにあたり

講習会に参加してきました。

住宅を扱う私たちとしても

十分な知識をより深めなければと思います。

さて、そんな知識の向上に時間を割いている間にも

アクラの現場は進行中です!

岡山市内の某所でのリノベーション工事がスタート

徐々に解体を行いながら、慎重に構造部分と

改修部分との見極めを行っています。

見違える空間づくりのためにも

現場観察が非常に大切なタイミングです。

また、倉敷の某事務所では

玄関周りのおさまり検討。

大工さん・板金工事の方と

重要な場所の加工検討など

打合せを行います。

職人さんの腕の見せ所と、設計者の

意図も載せながら、打合せです。

今までにしたことが無いデザインこそ

慎重かつ、物理的な劣化も見据えた

工事計画が必要です。

さてさて、出来上がりをどうぞ楽しみにしていてくださいね!

工事はどんどん進んでいきます!

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